自分の強みをどう知るか

それでは今回のメルマガです。

著者の森岡毅さんは、年間来場者730万人のUSJに就職し、3年で1000万人を超えるまでにV字回復させた立役者、稀代のマーケターです。
単月でディズニーランドを超える入場者数を記録したこともあり、その凄さは説明できません。(関東は関西より対象人口が3倍多いので)
そんな森岡さんもどうやら自分の娘さんのこととなると、感情的になったり、ケンカみたいな言い合いになったりしてしまう。

今回の本は、森岡さんが就活を控えた娘さんに宛てた父からのエールです。

全6章で構成されていますが、今回はとりわけ第3章「自分の強みをどう知るか」にフォーカスしようと思います。

書籍タイトル「苦しかったときの話をしようか」

第3章 自分の強みをどう知るか 要約&個人的解釈

前提として、「会社はあなたの強みにお金を払っている」ということです。年収を上げたいなら強みを伸ばせ、成功したいなら強みを磨け。すべてはそこから始まる。
自分の強みを使う仕事をすれば幸せになり、弱みを使う仕事をすれば不幸になる。
火属性のモンスターが水中で勝負するなって話。
人は生まれながらに不平等。見た目も、声も、親も、国も、知性も、そのすべてが不平等であり、ということは個性があるということ。
つまり個々によって強み・弱みも違い、その適正を知ることが大切。

では、強みはどうすれば分かるのか。
「強みは必ず好きなことの中にある」

強みを考える際に、いきなり自分の強みは何だろうと考えてもそう簡単には見つからない。
そんなときは、自分がこれまで生きてきた中で、
・自分がどんなことをしているときが楽しいか
・大した努力もしていないのに、不思議とうまくいったことはないか
などを考えてみる。
もし、全然アイディアが出てこないときは、親や友人に「自分が生き生きとやっていることは何?」と聞いてみるといい。

そのときに意識すべきは、「名詞ではなく動詞」に注目すること。
ゲームが好き、サッカーが好き、などの名詞は不要で、必要なのは「動詞」のみ。
ゲームが好き⇒ゲームで勝てるように「作戦を練る」のが好き・コツコツやって「レベルを上げる」のが好き・敵を「爽快に倒す」のが好き
サッカーが好き⇒ボールを「蹴る」のが好き・勝てるように「作戦を考える」のが好き・どっちが勝つか「勝敗を予想する」のが好き

可能な限り重複してもいいので少なくとも50個ほど「動詞」を書きだす。
というか、当然重複してくるはずである。

動詞を書き出したのちに、集約と仕分けを行う。
世の中の人の強みを3つに分ける。
Tの人(Thinking)、Cの人(Communication)、Lの人(Leadership)の3分類。

仕分けが終わった段階で、最も動詞が集中している系統が自分の属性を表している可能性が高い。
経験上、8割以上の人がどれか1つの系統に顕著に表れるが、L属性の人は全体の1割ほど。L属性は少ない。
2系統に集中する人もいるし、3系統に均等に分かれる人も僅かながら存在する。
1つに集中している人は、その系統を生かす道を選べばいいし、3つに分かれている人は3系統を生かせる道を選べばよい。
何が良くて何が悪いということはない。

以下は系統を一覧にしたもの。

Tの人
典型的な動詞
考える・解く・議論する・作戦を練る・知る・予想を当てる・思いつく など
特徴的な趣味
戦略系ゲーム・将棋・チェス・囲碁・読書・プログラミング など
向いている職業
ファイナンス・コンサルタント・研究職・士業・アナリスト・企画系 など

Cの人
典型的な動詞
友達が増える・人と会う・話す・話を聴く・人と繋がる・参加する・オシャレする など
特徴的な趣味
SNS・パーティー・ゴルフ・イベント・ファッション など
向いている職業
プロデューサー業・営業職・広報・ジャーナリスト・広告代理店・政治家 など

Lの人
典型的な動詞
達成する・挑戦する・仕切る・変化を起こす・自分で決める・役割を担う・人の世話を焼く など
特徴的な趣味
ランニング・ジム通い・トライアスロン・ストイックなもの
向いている職業
管理職・経営者・プロジェクトマネージャー・プロデューサー など

色々と今回も書きましたが…まとめます。

大切なことは、不正解を選ばないこと。不正解以外は全てが正解であり、不正解はほとんどない。
その少ない不正解を選ばないためには、生まれつきの自分の強み・適正・職能を知ることが大切。

ナスビはキュウリにはなれない。ナスビとキュウリの育つ土壌も違う。キュウリもまたナスビにはなれない。
大切なのは自分がナスビだということを自覚し、ナスビの中で優れたナスビになれる努力を積み重ねる。

分量の関係で、6分の1だけのご紹介となりました。
興味があられましたら、ぜひ本を手に取っていただけたらと思います。

特に3章以降、森岡さんが苦労に苦労を重ねてきた話を知ることもできます。

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